餡のいろ

日々の調べたこと色々メモ。

エミリー・ウングワレー展

オーストラリアのアボリジニの女性の作品展。
大地にキャンバスをおいて四方から描くからほとんどの作品に天地がなく展示や図版のおきかたは学芸員に任されているという。エミリーの絵は多色の点描やうねる曲線、直線で描かれている。駅のホームにあった広告看板で見た絵がすごくおしゃれな感じがして、キャプションを見たらアボリジニの女性の作品とあって興味を持って見に行った。プリミティブアートとか西洋美術とかの枠を超えた抽象画として世界中から評価されているらしい。
でも展示をみて彼女の絵はアボリジニの文化や生活から切り離せないものであることがよくわかった。やっぱり精神はプリミティブなのでは。補足の展示がよかった。ユートピアルームという小スペースでエミリーの生活したアボリジニの世界を紹介していた。ビデオコーナーもよかった。アボリジニ生活様式や世界観、心にドリーミングの世界を持っている人だからこそ、ああいう力強い、うねりのある、そして感情を越えた作品を生み出しているのではないかと思った。近代文化(社会?)の中に生きる私たちには生み出せない作品だと思った。

エミリー・ウングワレー展
http://www.emily2008.jp/

2008/7/13 00:34