餡のいろ

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『山本二三展』心象風景に浮かぶ雲と森

この夏、天空の城ラピュタ、火垂の墓、もののけ姫時をかける少女などのアニメの背景美術を描いてきた山本二三(やまもと にぞう)さんの背景画展が八王子の富士美術館で開かれている。
ちょうど竹橋の近代美術館で『高畑勲展』が開催され、高畑さんたちと同時代に活躍してきたアニメーターをモデルにしたNHKの朝ドラをやっていて、旬な美術展だ。
知人が声を掛けてくれたのでお盆休み前半に見に行ってきた。夏休み期間のため子ども連れが多く、混んではいないがそこそこ賑わっていてちょうどよかった。いつも空いていると聞いていた館内の喫茶店も混んでいて昼過ぎの遅めにランチにしてちょうどよかった。
ラピュタはドンピシャ世代で、あの場面、この場面と思い出しながら、背景画の中にキャラクターは不在だけれど、初めて映画館で見たときのようにワクワクしながら見た。
ファンの間で二三さんが描くボリュームのあるやさしい雲(時をかける少女の踏み切り越しに見上げた坂の上に見える雲とか)は二三雲と呼ばれているそうなのだけど、もののけ姫のシシ神の森のような大自然の描写も美しく二三の森(うまい言い方が浮かばない、、、、)とも言いたくなる。
アニメーションの背景画といものを初めて生でみたけど映画館の大画面で見ていた景色が想像以上に小さい画面に入っていてスケールが小さくて驚いたものの、その一つ一つがとても緻密に丁寧にしっかりと描かれているから、映画館で拡大されてもその感動的な景色が生まれるんだなとわかった。

 

山本二三展(東京八王子/富士美術館)

https://www.fujibi.or.jp/exhibitions/profile-of-exhibitions/?exhibit_id=3201907131


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