餡のいろ

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Eテレ『反骨の考古学者 ROKUJI』を見ました

EテレETV特集『反骨の考古学者 ROKUJI』を見た。

森本六爾をハライチ岩井勇気さん、妻を伊藤沙莉さんが演じていて、雰囲気があっていてなかなかよかった。岩井さんは雰囲気と顔立ちと体格が似ていて、伊藤さんはひよっこの米子さんのしっかりしたイメージからかハマっていた。

もう離れて久しくなったので大分忘れてしまったのだけど考古学の学史に必ずでてくる弥生時代森本六爾。アカデミックな世界と離れて考古学を実践し32歳もの若さで亡くなっていたなんて知らなかった。
幕末や明治、大正ごろの人の特集やドラマを見るといつも思うんだけど、この時代の人たちの一生はなんと濃密なのかとつくづく考えてしまう。32歳の人生の中で東博で遺物を200くらい実測して、雑誌を立ち上げ、結婚し、フランス留学、語学を習得し、国内の関係者に呼びかけて史料を集成し、後進を育て、もちろん常に論文も書いて、ほんとうになんというエネルギーなんだろう。

不遇というか苦しい状況の中で腐らずに成した森本六爾の功績は大きかったと改めてわかったのだけど、ドラマで見ることで人生の濃さに圧倒された。志を持ち、心から支えてくれる妻や仲間たちがいたことは幸せであると思う。

毎日ぼんやり生きている気がして、ちょっと考えてしまう。明日も同じように仕事いって帰って気づけば数年過ぎていそうだ(というか、目の前の事だけこなしているうちに32年なんてあっという間に過ぎていった)。周りを巻き込み命をかけるほどの高い志とか、いきなり沸いてくるわけでもないから、せめて自分自身の小さい事でも、この1年でどうなりたいか、何年先はどうありたいか、どこまでいくか、何をするか、を考えて生きていかないと勿体ないな。